部活対抗かくし芸大会



聖ルドルフテニス部部室

「今回のミーティングは何かわかりますね?」

マネージャーの観月がホワイトボードに何かを書き始めた

『学園祭・部活対抗かくし芸大会』

その文字を見て部室中が静まり返った

「このかくし芸大会、優勝を狙いますよ」

ニコリと部員を見て笑った、部員たちは寒気が襲った
それもその筈、この大会で優勝した部活は部費がUPするらしい
そのため、観月がなんとしても勝とうと計画を立てている



「観月さん」

「なんですか?裕太君?」

「かくし芸って何をするんですか?」

「んふっ、それは考えてますよ」

「何するんだ―ね?」

「まずは木更津君が必要ですね・・・」

「僕?」

「あとは・・・裕太君と・・・・裕太君自宅の番号教えて下さい」

「あ、いいですよ」

裕太は紙に自分の家の電話番号を書いて観月に渡した



「木更津君ちょっと来てください」

観月は手招きをして木更津を呼んだ
木更津は怪しむことなく観月に近づいた

「木更津君・・・キミにはこれを覚えてもらいますね」

なにやら怪しげな紙袋を木更津に渡した
怪しみながらもその紙袋を受け取り中を見ようとした

「まだ、見てはいけません!部屋に戻って一人で見て下さい
あと、このことは他言絶対禁止ですよ!」

「え?そんなに知られちゃいけないの?」

「んーまあそうですね、見られたら恥ずかしいですよ」

「何それ・・・そんなの僕がするの?それじゃあ観月もしてよ」

「んー気が進まないですが。いいですよ、それならOKですか?」

「まあそれならいいかな」

その言葉が後で後悔する事になった




「それでは裕太君と木更津君、学園祭前日まで完璧にしてきて下さいね」

「完璧?」

「完璧って何をですか?」

首を傾げる木更津と裕太

「それは秘密です、くれぐれも口外しないようにお願いしますよ」

「ハイ!」

「仕方ないね」

「ミーティング終了、部活始めましょうか」

全員ラケットを持ちコートに向かった



部活が終わり木更津は寮に戻った。早速、観月から貰った袋を開けた

「何これ?」

「何が入ってただーね?」

同室の柳沢が袋を覗こうとした、木更津は直ぐに袋を閉じた

「なんだーね、見せてくれたっていいだーね」

「駄目だね見せられない」

(なるほど、見られたら恥ずかしいってこう言うことか・・・)

不満の声を漏らしていた柳沢に、 ちょっと出てくると言って部屋を出て行った




「観月!」

思いっきり部屋のドアを開けた

「騒々しいですね、どうしました?」

「どうしたじゃないだろ、これは何だよ?」

紙袋を観月の前に突き出した

「何だよって、見たまんまですよ」

「何でこんな事しなくちゃいけないの?」

「断る気ですか?」

「そうだね、断るね」

観月は不敵な笑みを作り目の前に
テープレコーダーを出し再生ボタンを押した

カチ

『 「何それ・・・そんなの僕がするの?それじゃあ観月もしてよ」

「んー気が進まないですが。いいですよ、それならOKですか?」

「まあそれならいいかな」 』

カチ

「ちゃんとアナタは「イイ」って言いましたよ」

「あの会話を録音してるなんて」

「こうでもしないと、了承してくれないと思いましてね」

椅子に腰掛けて足を組みもちろん、やってくれるよね?
と、目で訴えていた・・・と言うか答える余地は無かった様だ

「はぁ・・・・分かったよすれば良いんでしょ・・・」

観月に勝つことが出来ず、諦めて了承し部屋に戻っていった

流石、策士なだけある





あっという間に学園祭当日(早っ!)

「木更津さん・・・アレ覚えましたか・・・・」

「覚えたよ・・・」

観月に指名された2人は憔悴しきっている
どんな事するのか楽し・・・いや興味があります

二人はノロノロと歩きながら体育館(講堂?)に向かった
その裕太の方にポンポンと誰かが叩いてきた

「誰だよ?!」

後ろを振り向いた瞬間、裕太の顔が引きつった

「オーッス!不二おとうとー」

「裕太元気そうじゃないね」

「な、何しに来てんだよ!お前ら!!」

「何しにって・・・観月君に呼ばれたんだよ僕たち」

「なー不二」

「ね、英二」

握り拳を作って肩を震わす裕太を木更津がなだめ

「何の用ですか?まだ、一般の人は入れないはずだけど」

「え?今日は・・・・・」

不二が最後まで答える前に、遠くから声が聞こえた

「不二君に菊丸君よく来てくれました、有難う御座います」

「別にいーよ、面白そうだし」

「僕はドッチでも良かったけど、裕太の・・・・が見れるって言うから」

「んふっ、時間がなくなるので準備してください4人共」

「4人?それってこの2人の事?」

「そうですよ木更津君、そのことは後で話しますから早く行きましょう」

4人は体育館に向かった



『学園祭限定企画・部活対抗かくし芸大会〜』

アナウンスがなった、その瞬間体育館中が盛り上がった

『一番手はサッカー部どうぞ〜』

サッカー部は在り来たりな手品・・・だが、中々の盛況だった
バレー・卓球・陸上・バドミントン・バスケ・野球等が終わり
最後のテニス部の番になった

『さーて最後の取りをとるのは・・・男子テニス部だぁ!!!』

幕が上がった<ステージの上には女が
・・・いや女装した5人がいた(衣装提供by不二由美子サマ)
しかも、全員ミニスカートの厚底を履いて金髪or茶髪のかつらをかぶっていた

約三名程かぶらなくてもと思う人もいたが・・・

「それって僕のこと?(ニコニコ)」

「えーエージのこと???」

「んー僕のこと言ってるのかな?」

す、すみません!観月君はギリギリのラインですね(苦笑)





この時点で、大歓声が起こっていた。そして曲が流れてきた

♪恋はスリル、ショック、サスペンス〜

ここまで来れば分かると思いますが、テニス部はパラパラを踊るのです

「かわいいぞ〜右端の子〜」

右端の人はニコニコと手を振りかえした

「あれ?って誰?」

ルドルフの人が分かるわけがありません、青学の菊丸英二だから



「左端の奴って裕太?!アイツ可愛いなぁ!」

「ん?裕太の隣の奴誰だ?裕太にそっくりだぜ、双子?」

それは不二周助と不二裕太の事でしょう・・・
やはり兄弟らしく、似ているようだ



「な、なぁ真中の奴ってもしかして??」

「観月はじめか?!」

「すげー美人、ちょっとキツメだけどな」



「それじゃあ、観月の左の奴は誰だ?」

「わからねー」

「あんな奴この学校にいたっけ?」

「なんか清純派な可愛さだ」

どういう可愛さだ?!

「わからねーアイツ誰だ??」

隣で爆笑している奴がいた

「なぁ柳沢アレ誰だか分かるのか?」

「あーあれ淳だーね」

「淳って・・・木更津?」

「そうだーね、あ゛〜腹痛て〜」




♪私も何も壊れないと知ったから〜


終了



曲が止まったと同時に、観月〜・木更津〜・不二(裕太)〜の声が
鳴り止まない、木更津と裕太は恥ずかしく舞台裏に戻っていった
それに引き換え、不二と菊丸と観月はまだ舞台の上で手を振っていた

「あいつ等には羞恥心と言うものが無いんですかね?」

「そうだね、早く着替えたいよ」

二人が更衣室に向かおうとした瞬間、観月と不二が木更津と裕太の腕を掴み
ステージに引っ張った、そしたら、又曲が流れ始まった

「んふっ、アンコールだそうです」

「そういう事だから、裕太逃げないでね」

ニコニコと二人は木更津と裕太を見た

「「嘘だろー!!!」」





結局5回もアンコールがあり、一般の部でも踊っていたそうだ・・・




御愁傷様です・・・・





















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〜あとがき・ゴメンナサイ〜
あははは・・・木更津君って話だったのに・・・
ただ、例の某アニメをみてパラパラ踊らせたい!
と言う考えがあっただけなのです・・・
まったく面白く無かったです、寒いです〜
やはり、3−6’Sは出てくるみたいです(笑)

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ありがとうございましたv
女装!!良いですね〜v(笑)みんな似合い
そうですよね(><!!
周助の女装とか可愛いだろうなぁ…
メグさん、ホントにありがとうございましたvv



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